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論理の世界とセンス(直観)の世界
私たちは、論理の世界とセンス(直観)の世界を行ったり来たり漂いながら生きています。
論理の世界は左脳のつかさどる世界であり、思考に基づき言語化された安全確実な世界です。
一方で、センスの世界は右脳のつかさどる世界であり、感覚に基づく言語を伴わない危険な世界です。
論理の世界はロジックという武器を持ちますが、歩みは遅く、センスの世界はジャンプという飛び道具を持ちますが、どこへ飛ぶかは事前にわかりません。
冷蔵庫に消費期限の切れたお肉があって、消費期限の示す日時をすでに大きく通り越しています。
消費期限が見える論理の世界では勿論食べてはいけません。
しかし、消費期限の記載があっても、本当に食べれないかどうかなんてわからないからと、うちの奥さんは一旦鼻を思い切り近づけてクンクンと匂いを嗅いで、大丈夫と判定します。
このように、うちの奥さんは論理の世界(消費期限情報で判断)と、五感を使ったセンスの世界(匂いで判断)を行ったり来たりしながら、日常生活を送っています。
論理の世界だけで生きていると、腐ったお肉を食べてしまうリスクは低いですから、とても安全に生きていけますが、まだ食べられるお肉を捨ててしまう可能性は格段に高い。
一方、センスの世界だけで生きていると、腐ったお肉を食べてしまうリスクは上がるかもしれませんが、まだ食べられるお肉を捨ててしまうリスクは大きく減少します。
このように各々の世界は一長一短があって、各々の世界がお互いの弱点を補強しあって、全体として最適な意思決定ができるように作用しあっています。
なので、うちの奥さんの意思決定方法は極めて合理的な意思決定方法なのですね。
たまに焼いたお肉にあたってお腹が痛くなったりすることがあるかもしれません。
このようにセンスの世界は危険です。
でも、このような失敗を繰り返すことでそのセンスはますます磨かれていきます。
危険だからといつまでも消費期限という論理の世界の情報だけで意思決定していたら、いつまでたってもセンスを使いこなすことなどできません。
このように私たちは日常生活では、論理の世界とセンスの世界を行ったり来たりしながら生きているのに、ビジネスの世界の話になると、とたんに論理一色の世界となり、なぜかセンスの話を毛嫌いします。
ビジネスで何らかの面白いアイデアを思いつき上司に報告すると、その根拠を示せだの、数字で説明しろだの、論理一辺倒で詰めてきます。
ともすれば、ビジネスマン失格の烙印を押されてしまったりします。
日常生活では2つの世界を効果的に使っているのにも関わらず、ビジネスの場面では、論理の世界一色になる。
これって、おかしくないですか?
このような状況は本当にまずいと思います。
あなたはどちらが得意ですか?
人間の思考を大きく分けると、ロジカルシンキングとクリエイティブシンキングの2つに分けられます。
会計専門家であるあなたは、どちらが得意ですか?
こういった質問をすると、会計士や税理士の大半の先生は、「自分はどちらかというとロジカル・シンキングが得意です。クリエイティブだなんて自分には無縁の世界です。」とお答えになられます。
残念ながら、ほとんどの会計士や税理士の先生は、きっとどちらも不得意です。
なぜなら、どちらもしっかり学ぶ機会がなかったはずだからです。
私自身もそうでしたから、よくわかるのです。
公認会計士の資格試験にも税理士の資格試験にもそのような試験科目はないですし、合格後の実務においてもそのような思考法を学ぶインセンティブ自体がなかったと思います。
なので、得意かどうかという以前に、どちらも全く知らないというのが正しいでしょう。
ロジックとは何か?ひらめきとは何か?
ロジックというのは、思考のつながりのことであり、ひらめきとは一瞬のロジックです。
ロジカルシンキング(論理思考)は、ひとつひとつ思考を積み上げていく思考のスタイルです。
こうだからこうだよね、だからこうなるよね・・・みたいな感じですね。
ひとつひとつこんな風に思考を積み上げて結論に至りますから、その思考は頑丈で結論は安全です。
一方、ひらめきは一瞬で結論めいたアイデアを思いつくことです。
なので、ひらめきは思考がジャンプしていますし、そのジャンプを埋めるロジックは当初は持ち合わせてはいません。
でも、後からそのジャンプした隙間をロジックで埋めればよいわけです。
なので、ひらめきを生み出すクリエイティブ・シンキングも、広義ではロジカル・シンキングと言えるわけです。
思考のアプローチは全く違いますが、どちらもロジックを用いることに変わりはありません。
ジャンプして思いついたことを後から言語化して言葉で繋いであげるというこの作業、実はとてもとても大事なのです。
なぜならば、ひらめきなどという言葉をあてがわれるしかなかった思考のジャンプが、言語化することで再現性が生まれ、論理の仲間入りを果たすことができるわけですから。
ビジネス上の課題を解くためにはどちらも必須
ビジネスで知覚される問題を解消するためには、従来から重宝されてきたロジカルシンキングは思考の基本としてとても重要です。
一方で、日本のようなあらゆるカテゴリーで成熟化が進行している先進国では、クリエイティブなアプローチで課題を設定し、対策を立案することのほうが実は重要であると言われています。
ロジカルシンキングは、異質的同質性を生み出すことはあっても、新しい価値を提示する商品やサービスを見出すことには向いていないからです。
クリエイティブティンキングこそが差別化の根源であり、戦略の基礎を築いてくれるものだからなのです。
クリエイティブ思考の言語化を図った講座
ロジカル・シンキングは、偉大なる先人たちによって各々思考法の言語化が図られてはいますが、人によって説明の仕方がまちまちであったり、ロジカル・シンキングを網羅的に上手に言語化されている本なども皆無だと思います。
(網羅的に書籍化しようとすると膨大な著作となって、1冊数万円の価格にならざるを得ず、そのような書籍は売れないので、出版社は書籍化に動かないからです。)
一方で、クリエイティブシンキングは、そもそも言語化が困難なアートの世界の話です。
クリエイティブな仕事をこなされている有名なクリエイターの方の話を聞いても、その思考法を上手に言語化できていないために再現性が伴いません。
彼らの仕事が素晴らしいのは疑う余地のないことなのですが、その感覚的な部分を上手に言語化して他人に説明する能力はまた別のものだということです。
お話をされるクリエイターの方々も、ご自身の感覚的なものを上手く言語化できないので、もどかしい気持ちになっていらっしゃると思います。
なので、クリエイティブ研修などの世の中にある多くの研修講座に参加してもなかなか役に立たないと思います。
無意識の中に存在する感覚的なノウハウを上手に再現性があるように言語化して説明することがきわめて難しいからですね。
このような現状の中、この重要な2つの思考法をわかりやすく系統立ててロジカルに説明することに挑戦するのがこの講座になります。
この講座に参加して2つの思考法を使いこなすことを目指してみてはいかがでしょうか。
2つの思考法を自在に操れるようになれば、あなたの課題設定・課題解決能力は飛躍的に上がります。
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